日本家屋の特徴とは
縁側、畳、ふすま。四季とともに暮らすための工夫を知ると、家づくりの選択肢が広がります。


日本家屋は、日本の気候と生活習慣に合わせて形づくられてきた伝統的な住まいです。高温多湿の夏をしのぐための風通し、四季の移ろいを室内から楽しむための庭とのつながり、畳を基準にした間取りなど、長い時間をかけて磨かれた工夫が詰まっています。
現在はダイワハウスなどの大手ハウスメーカーも和風の商品を手がけており、いわゆる「和モダン」まで含めると、多くの会社が日本家屋の要素を取り入れた家づくりをしています。日本家屋には、四季を愛で、自然と共生する日本人本来の暮らし方が垣間見えます。
日本家屋の主な特徴
日本家屋は柱が見える「真壁(しんかべ)」づくりが多く、縦横の比率がおおむね2対1の畳を構成の単位にしています。部屋の広さを畳の枚数で数えられるため、立体感や広さの感覚がつかみやすく、絵に描くときにも描きやすいと言われます。代表的な要素は次のとおりです。
- 縁側:室内と庭をゆるやかにつなぐ板張りの通路。日差しや雨をやわらげる役割もあります。
- 床の間・書院:掛け軸や花を飾る客間の中心。来客をもてなす格式を表します。
- 畳・ふすま・障子:調湿性のある自然素材で、ふすまを外せば部屋をつなげて広く使えます。
- 引き戸:開け放しても場所をとらず、風の通り道をつくりやすい建具です。
- 土間:屋外と室内の中間にある土の床。作業場や収納として使われてきました。
- 田の字型の間取り:四つの部屋を田の字に並べ、ふすまの開け閉めで用途を変える間取りです。
- 坪庭・中庭:建物の内側に光と風を取り込む小さな庭です。

日本家屋のメリット
- ほとんどの部屋が外に面していて、明るく風通しがよい
- ふすまの開け閉めで部屋の広さを変えられる
- 畳や土壁、木などの自然素材が湿気を調整し、過ごしやすい
- 障子で光の入り方をやわらかく調整できる
- 縁側から庭の景色を楽しめる
- 手入れをしながら長く住み継げる、耐久性の高いつくり
日本家屋のデメリット
- 建てるには広い敷地が必要になりやすい
- 職人の手仕事や良質な木材が必要で、建築費用が高くなりがち
- インテリアも和風でないと調和しにくい
- 開放的なつくりのため、冷暖房の光熱費が高くなる場合がある
- 押し入れ以外の収納スペースが少ない
- 縁側や客間を使わなくなったとき、持て余すことがある
- 古い建物では耐震性に不安が残ることがある
- 部屋どうしの仕切りがふすまだけで、プライバシーを確保しにくい

今の家づくりに日本家屋の良さを取り入れるには
純和風の家を建てるのは難しくても、畳コーナーや障子、深い軒、庭に向けた大きな窓など、部分的に取り入れることはできます。断熱や耐震は現在の基準でしっかり確保しながら、意匠に和の要素を生かすのが「和モダン」と呼ばれる考え方です。詳しくは和モダン住宅の記事で紹介しています。
洋風の住まいと比べたい方は西洋家屋のページもあわせてご覧ください。