
畳の香りや障子越しのやわらかな光に惹かれても、純和風の家を建てるのはハードルが高いと感じる人は多いでしょう。広い敷地や職人の手仕事が必要になり、断熱や収納の面でも今の暮らしに合わない部分があるからです。そこで選ばれているのが「和モダン住宅」です。日本家屋の良さを部分的に取り入れながら、断熱性や耐震性は現代の基準で確保する家づくりの考え方で、ハウスメーカー各社も和の要素を生かした商品を用意しています。
和モダン住宅の基本的な考え方
和モダン住宅に厳密な定義はありませんが、一般的には「構造や設備は現代の住宅、意匠や素材に和の要素」という組み合わせを指します。伝統的な日本家屋のように田の字型の間取りや真壁づくりにこだわる必要はなく、リビング中心の間取りの中に、和の雰囲気をつくる要素をバランスよく配置していきます。
取り入れやすい和の要素
畳コーナー
リビングの一角に畳を敷いたスペースを設けると、子どもの遊び場や昼寝、来客時の寝室など、用途を限定せずに使えます。床を少し上げて下を引き出し収納にする方法もよく使われます。縁のない正方形の畳を使うと、すっきりとした印象になります。
障子・格子
障子は光を拡散させ、室内をやわらかく明るくします。窓の内側に障子を入れるだけでも雰囲気が大きく変わります。外観では、木製やアルミの格子を窓や玄関まわりに使うと、和の表情が生まれ、目隠しの役割も果たします。
深い軒と庭とのつながり
日本家屋の深い軒は、夏の高い日差しを遮り、冬の低い日差しは室内に取り込む働きをします。大きな窓の前にウッドデッキや縁側のようなスペースをつくると、庭と室内がゆるやかにつながり、日本家屋らしい開放感が得られます。
自然素材
無垢の床材、塗り壁、和紙のクロスなど、自然素材は見た目の落ち着きだけでなく、手触りのよさも魅力です。ただし、無垢材は傷や反りが出やすく、塗り壁は汚れが目立つこともあるため、使う場所を選ぶのがコツです。
和モダン住宅で気をつけたい点
和の要素を取り入れるときは、性能とのバランスに注意が必要です。大きな窓や吹き抜けは開放感がある反面、断熱性能が十分でないと冬に寒く、冷暖房費もかさみます。窓は断熱性の高いサッシとガラスを選び、軒の出や庇で日射を調整しましょう。
また、畳や障子は数年ごとの表替えや張り替えが必要です。手入れの手間と費用を知ったうえで、取り入れる範囲を決めると後悔が少なくなります。
外観で和の雰囲気をつくるには
外観では、屋根の形と素材が印象を大きく左右します。勾配のある切妻屋根や寄棟屋根に、瓦や落ち着いた色の金属屋根を組み合わせると、和の表情が出やすくなります。外壁は白や墨色、生成りなど色数を抑え、玄関まわりや軒裏に木を使うと、街並みにもなじむ落ち着いた外観になります。植栽は、もみじやアオダモなどの落葉樹を一本植えるだけでも、季節の変化を感じられる庭になります。
まとめ
和モダン住宅は、日本家屋の魅力を今の暮らしに無理なく取り入れる方法です。どの要素を大切にしたいかを家族で話し合い、和風の商品を持つ会社の施工例を見比べてみましょう。大手各社の特徴はハウス メーカー 大手の記事も参考になります。


